新築のインテリアコーディネートの際に最も悩むアイテムのひとつ、壁紙クロス。
「種類が多すぎてどれを選んだらいいか分からない」
「自分好みの素敵な柄のクロスを見つけたけど、失敗しないかしら」
手軽に選べるわりに、インテリアで面積を大きく占める壁紙クロスは部屋の雰囲気を左右する重要なアイテムです。アクセントクロスを選ぶときに失敗をしないために押さえておくべきポイントを5つご紹介します。
①広い面積に貼るクロスは、ベースになるクロスに近い色味で明度や質感を変えるのがおすすめ。
ベースになるクロスはだいたい白かアイボリーを選びます。リビングの一面など広い面積に貼るクロスはベースの白色からワントーン落としたようなグレーやベージュ、ブラウンなどがまとまりやすいでしょう。しかし失敗したくないからと言ってベースのクロスに近すぎるものを選ぶと実際貼ってみてアクセントにならないといった場合もあります。無地でも凹凸のあるものや質感があるもの、柄物なら派手すぎないタイル調や木目調を選ぶと失敗が少ないでしょう。
②個性的な色や柄のクロスは、狭い面積の壁に使う。
オシャレな柄のクロスを見つけたけど派手すぎないかしら、、と躊躇することも少なくありません。そんな時はニッチや収納棚の奥など幅が半間まで(90cm程度まで)の狭い面積に貼ってみましょう。
またクローゼットやパントリー、トイレなど、その場所を使う時だけ目に触れる場所なら冒険もしやすいです。お気に入りの大胆な柄を選んでみてください。
③サンプルで見る大きさの色は、実際に貼ると基本的には明るく見える。
見本帳に貼っているサンプルはたかが数センチ角程度のもの。実際に壁一面に貼るとその色はより明るく薄く見えます。(彩度の高い鮮やかな色は例外でより色味がキツくでやすい)カタログの施工イメージは、柄や色の特徴が出るように光を当ててプロが撮影していますので参考程度にしておきます。
↓ カタログに貼っているサンプル ↓
↓ カタログに記載されている写真イメージ ↓
↓ 実際に住宅に貼った写真 ↓
尺角サンプルというA4サイズ程度の大きさのサンプルをメーカーでは用意しているので、できるだけ大きなサンプルで確認してから選ぶようにしましょう。
④アクセントクロスはその部屋の壁全体の2~3割までが目安。
アクセントになるクロスは、部屋が4面の壁があるとすると1面程度までにしましょう。選ぶ面はできるだけ窓や建具などの開口部が少ない面を選ぶとアクセントとして映えます。また壁が出たり入ったりする面よりは、平らな一面に貼りましょう。
⑤大柄のクロスや濃い色のクロスを選ぶときの注意点。
柄物のクロスには「リピート」という柄の繰り返しがあります。小さい柄は特に気にする必要はありませんが、一つの柄が納まる幅が大きいとその幅より小さい場所に貼っても柄がきれいに見えません。
また黒やダークグレー、紺などのクロスは部分的に使うと空間が引き締まり奥行きがでます。ただ濃い色の顔料が表面に着色されているだけなので、引っかいたり物をぶつけてしまうと傷が付き下の色が見えて目立ってしまいますので、傷が付きやすい場所に使うときは注意が必要です。ペットなどがいる場合は強度のある専用のクロスを選ぶようにしましょう。また濃い色のクロスは埃が目立ちやすいので、きれいに見せるためのお手入れも必要です。濃い色でも少し模様の入っているものを選ぶと傷が入ったとしても分かりにくく埃も目立ちにくいでしょう。
アクセントクロスは手頃な値段で取り入れられて、費用対効果が高いのも魅力です。セレクトに悩むかもしれませんが、飽きてしまっても案外簡単に張り替えられます。おしゃれな部屋をつくりたい方は、思い切って取り入れてみてください。
設計・インテリアコーディネーター F・A
こちらの記事もどうぞ