「コストを抑えられて、土地も住宅もセットで購入できる」「建ち並ぶ家には統一性があり、街並みが出来上がっている」など、好条件な建売住宅を、夢のマイホームにと考えている人は多いでしょう。しかし、建売住宅にもさまざまな特徴があります。「駅チカ!人気の分譲住宅、大好評により残り1軒!」などの誘い文句につられて、外観や景観、立地や値段だけで即決するのはあまりおすすめしません。自分に適した建売住宅を探すには、まず建売住宅の特徴を知ることが大切です。大きな買い物だけに後々後悔しないためにも、建売住宅の探し方を確認しておきましょう。
建売住宅には小規模と大規模なものがある
まず、建売住宅には、大手企業のハウスメーカーが手掛けたような、数十~数百と区画が整備された大規模なものから、地元の工務店・施工会社が手掛けた数軒~数十軒が建ち並んだ小規模なものがあります。地域密着、エリア限定の工務店・施工会社が手掛けた建売住宅は、仲介会社を通す際の仲介手数料が発生することもあるため、同じ建売住宅でも契約の仕方や費用のかかり方が大きく変わってくるということを頭に入れておきましょう。
建売住宅の特徴
建売住宅を探している人なら既にリサーチ済みかもしれませんが、建売住宅はどんなものなのか、改めて整理していきます。
完成した家を自分の目で下見・確認できる
建売住宅の大きな特徴は、その名の通り既に家が建っている状態で販売されることがほとんどのため、完成した家を自分の目で確認することができます。賃貸マンションやアパートの内見に行くような感覚で、実際に間取りや設備、外観などを確認できるところが大きな特徴です。
一からオーダーする注文住宅では、完成形を見て購入するかどうかを決めることはもちろんできませんので、この点は建売住宅の魅力でもあります。
契約~引き渡しまでがスムーズ
建売住宅は生活を送れる家が既に完成しているため、契約~引き渡しまでに長い期間を要しません。確実に入居できる日が分かっているため、引っ越しの計画を立てやすいところが特徴です。
注文住宅によくある、工期が伸びて入居時期が大きく変わってしまい、スケジュールが崩れたということも、建売住宅なら心配ありません。
資金計画を立てやすい
建売住宅は土地と建物代を合わせた金額を提示しているため、購入前からだいたいの資金繰りを計算できます。また、既に完成しているだけあって費用が変動することもほとんどないため、購入後の資金計画を立てやすいところも建売住宅の特徴です。
建売住宅の即決はおすすめできない?その理由とは
コストを抑えつつ、綺麗な景観に立つそれなりに広さもある家に住めるとあって、建売住宅はとても人気です。間取りや外観、立地や価格など、いくつか条件があれば即決したくなりますが、細かな部分を確認せずに契約するのは少々不安です。「迷っているうちに売れてしまう」そんな心配もあるかもしれませんが、なぜ即決はおすすめできないのか、その理由はコチラです。
施工過程を見ることができないため
既に施工を終えて完成している建売住宅は、家が出来上がるまでの施工過程を見ることができません。どんな資材を使い、どんな工法で作り上げたのか、どんな人が作ったのか、家の信頼性を得るために大切な施工過程を、建売住宅ではほとんどが確認できないのです。
床は水平であるか、体に害のない資材を使っているか、床や柱に歪みやたわみはないかなどは、家を買うなら確認しておく必要があるでしょう。
即決する前に、物件の信頼性を十分に確かめる必要がある!
施工過程を確認できない建売住宅では、物件の信頼性を確認するために、同じ施工会社やハウスメーカーの建てた家を別で見学させてもらいましょう。同じ施工会社が建てた家に友人や家族が住んでいれば、そうした人達に家を見せてもらうのもおすすめです。暮らしている中で、きしみや歪み、壁の亀裂など、何か気になることはないかなど聞くといいでしょう。技術は確かなものか、丁寧な仕事を施しているかどうか、きちんと自分の目で確認する必要があります。その時間を確保するためにも、即決はおすすめできないのです。もしも気に入ったらそのまま即決できるように、施工会社の下調べを事前に行っていくのもひとつの手といえます。
建売住宅の探し方
間取りや外観、設備などは決まっているとはいえ、やはり理想に近い建売住宅を探したいという人がほとんどでしょう。なかなか希望条件に全てマッチする物件を見つけるのは難しいですが、理想の建売住宅を探すために打てる手はいくつかあります。次に、建売住宅の探し方をご紹介します。
施工会社で探す
前の項目で説明した通り、施工会社と家の信頼性を事前にリサーチする必要があります。そのため、あらかじめ信頼のおける施工会社がつくった建売住宅を探せば、その手間も少しは省くことができます。
現実的なローン組みを行える価格で探す
建売住宅は注文住宅に比べれば低コストではありますが、やはり大きな買い物であることに変わりはありません。販売価格は現実的な価格であるか、生活に支障のないローン組みを行える価格であるかどうかは分譲住宅を探すうえでとても重要です。一般的にローンは収入の手取りの25~30%までといわれていますので、こちらも参考に予算設定を行ってから、建売住宅探しをはじめましょう。
学区や通勤を考慮した土地で探す
家を購入すると、賃貸住宅とは異なり、ちょっとした事情で簡単に引っ越しができなくなります。一生ものの買い物ですので、基本的にはその場所に長く住み続けることを前提に家を選ぶことになるでしょう。
子どもがいる場合は学区や治安を考慮したり、仕事の通勤に支障のない立地を選んだりする必要があります。住人全てが不自由のない立地を追及していくと、より満足度の高い物件に出会えるでしょう。
自然災害を考慮した立地で探す
家が建てられている位置や周辺の自然環境も、家を買う際にはとても大切です。高台に位置している場合は土砂崩れなどの可能性はないか、大雨や台風で氾濫の恐れがある水辺の近くではないかなど、自然災害の影響を受けにくい立地であることも、建売住宅を探す際のポイントとなります。
もともとハウスメーカーや工務店・施工会社がまとめて購入した土地であるため、大きな災害の可能性のある土地はそう選ぶものでもありませんが、念のため、こうした点も考慮するといいでしょう。
住宅購入で注意すること
建売住宅や注文住宅の購入、土地の購入もそうですが、住宅関連で大きな買い物をするときには、注意すべきことがいくつかあります。以下に記したことが全てではありませんが、家に詳しくない人でも誰でも簡単に意識できるポイントのため、ぜひ参考にしてみてください。
安さに騙されないこと
大きな額となる住宅購入では、少しでも安くコストを削減したいという人も多いでしょう。そうした人の心に響くのが「安くしますよ」といった甘い誘惑です。
これだけ費用のかかる住宅を安くできるには訳があり、メーカー側も何かしらを削減することでバランスをとっています。人件費、資材費、手間暇など。なぜ安くなるのかを冷静に考え、必要であれば取引相手を問い詰め、安さの理由を明確にしてから承諾しましょう。
10年先までの暮らしを想像してみること
もしかしたら、何かの事情でその家には数年しか住まないかもしれません。しかし、購入時には10年先、20年先の暮らしも想像しながら、住宅を選ぶといいでしょう。
年を重ねて足腰が弱くなってきたら、この少しの段差も負担になるかもしれない、そうなったときにリフォームはできそうな間取りかどうか、もしも子どもが増えたら部屋が足りなくなるなど、先のことを考えながら、家の価値を考えるといいでしょう。
「疑う」心を持つこと
耳にしたことのある有名ハウスメーカーだから造りも問題ないだろう、知人に紹介してもらった施工会社の担当者さんだから取引内容も安心など、気付かぬうちに施工会社や担当者さんを信頼しています。
もちろん、悪いことではありませんが、一度「疑う心」を持つことも住宅選びには必要です。
自分の目で確認し、納得のいくまで疑問点を解消することで、良い買い物ができるでしょう。
まとめ
建売住宅には、魅力的な点も、注文住宅にはない良い特徴もたくさんあります。低コストでありながら、なかなかのクオリティを持つ建売住宅。中にはこんな家が欲しかった!と理想のマイホーム像に合致する奇跡的なこともあるかもしれません。
そんな運命的な家に一人でも多くの方が出会うためにも、本記事で紹介した建売住宅の探し方が参考になれば幸いです。
当社でも香川県高松市を中心に分譲・建売住宅を販売しております。ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。