和室といえば、純和風の建物に畳の部屋、床の間に掛け軸がかかっていて、襖や障子で仕切られているお部屋を思い浮かべる方が多いですよね。
だから、フローリングがメインのマイホームでは取り入れない家も少なくないのが現状でした。
しかし、ゆったりとくつろげたり、風情を楽しめたりと、日本人の感性をくすぐるリラックス効果があることから少しずつ見直され、最近では「和室のある家」を考える人が増えています。
和室の魅力は「高い汎用性」にあり!
和室にあって洋室にないものといえば「汎用性」ではないでしょうか。同じ部屋で、テレビを見て、そのまま寝転がって昼寝をし、家族でゆっくり団欒し、布団を敷いて眠る。
一連の動作を考えたとき、畳の上なら想像できますが、フローリングの上では想像ができませんよね。ソファやベッドなどが必要になってくるため、洋室はそれぞれの用途によって部屋を分けることが多いです。
お客様が訪れたときにリビングとして使用し、そのまま布団を敷いてお泊まりしていただくというのも、畳の部屋であれば十分に可能です。
畳があるだけで効果抜群。子育てにも優しい!
はいはいを始めたあかちゃんに必要なものといえば、キッズルームでもよく見かけるやわらかいフロアマット。フローリングだと転んでしまったときに危ないので必需品ですよね。でも、たたみの部屋ならクッション性があるので、転んでしまっても大丈夫です。
ほかにも、い草の香りがリラックス効果を生んだり、湿度を調節してくれる効果を持っていたりと魅力がいっぱい。畳の部屋が一室あるだけで、生活のスタイルが大きく変わってきます。
和室を間取りに取り込むポイント
マイホームの間取りに和室を取り入れようと考えたとき「どこに?」というのが最も大きな課題となってくるようです。
用途にもよりますが、来客があったときに利用したい場合が多く、リビングに隣接させる場合が多いです。
フローリングの部屋の場合、壁で仕切ってドアをつけるケースが多いですが、和室の場合は襖や障子で仕切られていることが多いため、引き戸を設置しても違和感がありませんし、リビングに隣接させて引き戸を開け放てば、空間に開放感が生まれます。
畳の部屋で子どもを遊ばせておく場合に、キッチンで作業をしていても見守ることができるという利点もあります。
リビングに畳の小上がりを設置する
畳の部屋というと和室だけを思い浮かべる方がほとんどですが、最近ではフローリングに小上がりを作り、そこに畳のスペースを設ける家が増えてきています。
必要なときには障子や襖を閉めれば部屋としても活用できますし、洗濯物を取り込んだりたたんだりするスペースとしても活用できます。
小上がりは畳の並んで座って会話を楽しめるベンチのような感覚でも活用できるため、団欒の場所としても人気です。
フローリングにはないデメリット
もちろん、良いことばかりではありません。畳の部屋にもデメリットはあります。
敬遠されるポイントは「傷つきやすい」こと。い草を編んで作られている畳は、飲み物をこぼしてしまったり、重いものをこすったりしてしまうと汚れたり痛んだりしてしまいます。
定期的にメンテナンスも必要で、10年〜15年で新しいものに取り替えるのが一般的。フローリングだと掃除やワックスがけなどはあっても床板そのものを取り替えることはまずないので、畳の方が大掛かりなメンテナンスが必要になると言えます。
畳の部屋は虫に弱いってホント?
こまかい隙間のある畳は、掃除や換気を定期的にしていないとダニの温床となってしまう可能性があります。
さらに、これが原因でアレルギーになってしまう可能性も否定できませんので、フローリングに比べると虫に弱いというのは本当です。
ただ、フローリング自体は虫に強いと言えますが、生活するにはマットを敷いたりソファを置いたりする必要があります。
布のソファやマットは、畳と同様に定期的に掃除をしておかないとダニの温床となる可能性が高いため、畳だけが虫に弱いわけではありません。
結局は適度な換気と定期的な掃除をすることが快適なマイホーム生活に繋がります。
和室のある家をご紹介します
いかがでしたか?「日本家屋」とまではいかなくても、和の雰囲気を感じられる畳の部屋があることは生活を豊かにしてくれます。
実際に和室を取り入れた例も参考にしながら、憧れのマイホームを完成させていきましょう。